降り込め詐欺や投資詐欺等、最近は色々な手口の詐欺が横行してますが、求人広告の詐欺事件も多発しているようです。求人で苦労している企業や店舗の悩みにつけ込む手口です。私の知人もその被害に遭ったとのこと。その顛末をご紹介します。

 アルバイト風の若い女性から電話が入り「求人サイトを立ち上げたばかりです。求人情報をたくさん載せたいので、現在無料キャンペーンをしてます」との内容。「ほんとに無料なんですね」と何度も確認し「まあ、無料なら良いか」と申し込んだそうです。

 その時の電話では「無料キャンペーンの期間が過ぎたら有料になる」とはひとこともなかったそうです。申込書がFAXで送られてきて、必要事項を記入して折り返しFAXして申込完了。その後、しばらく経って請求書が送られてきてびっくり!

 申込書には「無料キャンペーン期間を過ぎたら有料になる」ということが記載されていたのでした。申込み書はA4版2枚に渡り第1条から第14条まで細かい文字でびっしりと甲と乙の契約内容が書いてあります。
 2枚目の最初の第11条には「本契約終了日の4日以上前に乙から甲に対し書面による解約通知及び更新希望通知がない場合は、更新されるものとみなし1単位期間毎に更新し、その後も同様とする」と書いてありました。

 最初から「無料」という言葉を信用して申込書の内容をよく確認しなかったのは確かに申込み者側の落ち度ではありますが、「キャンペーン期間を過ぎたら有料になる」という説明は当然するべきです。

 通常の商習慣だと、電話でのやりとりである程度理解すれば、契約書や申込書に記載してある内容ほとんど見ない人が多いというのも事実。そこに目をつけたのでしょう。ましてや、A4版2枚に渡って法律用語で、わざとわかりにくい言い回しにしてあるのでなおさらです。

 その後どうなったのか。
督促の電話やFAXが何度も入り、司法書士事務所を通して内容証明郵便が2度送られてきたそうです。弁護士に相談すると「申込書に書いてあるので、もし裁判になったら負けるかも…」とのことだったようですが、百戦錬磨の知人は、督促に対して「断固拒否」を貫いたところ、その後は音沙汰なしだったようです。内容証明郵便などが届いたりするとこの時点でお金を払ってしまう人も少なからずいるのではないでしょうか。
 インターネットで調べると毎日放送のミントという情報番組で特集していました。

 2019年09月12日(木)放送
真相R【特集】「詐欺では?」”無料”求人広告掲載のはずが…トラブル急増中!会社に迫る。
https://www.mbs.jp/mint/news/2019/09/13/072095.shtml

 この番組の中で、今回の問題に取り組んでいる弁護士の見解がありましたが、こちらは下記の通り。弁護士によって見解は違うようですね。
 —- ネットから引用します —-
「契約書の内容に気が付かなったり、そういうつもりじゃなかったのにサインしてしまったという場合、『錯誤による意思表示ということで契約は無効だ』ということになります。」(今回の問題に取り組む 中西基弁護士)
つまり、Aさんらは「無料の3週間だけ」と思って契約書にサインしていてその後、有料になるとは思っていなかったため「錯誤」による契約にあたり、無効になるというのだ。
さらに…「求人に困っている企業をターゲットにして、その企業が(契約書に書かれた内容を)うっかり見過ごすことをはなから狙った商法。だましてお金を払わせるというのは刑法上は『詐欺罪』。」(中西基弁護士)
 —- 引用はここまで —-

 今回知人が被害にあった会社名は「合同会社フォワード」。
住所は東京都港区南青山2丁目2-15で、ウィン青山というマンションの中にあるバーチャルオフィスのようです。
求人サイト名はジョブランド https://www.job-land.jp
現在はアクセスできません。

 インターネットで検索すると求人広告詐欺に関する情報がたくさん公開されています。すべてが正しい情報というわけではないでしょうが、必ずネットで検索して、できるかぎり情報を集めて判断することが大事であると痛感します。このような詐欺会社は、その後何度も社名を変えて似たようなことを繰り返えしていくことでしょう。

 折しもちいきしんぶん10月4日号の1面の特集は「詐欺」について。先日、取材で高崎警察署の生活安全課に話を伺ってきました。いつも思うことですが、詐欺をやるくらいならそのエネルギーをまっとうなビジネスに注ぎ込めば、よほど儲かる事業ができそうですが、一向に詐欺はなくなりません。繰り返しになりますが、事を起こす前には、必ずインターネットで調べて慎重に行動したいものですね。