「あなたのところから買いたい」とお客様から言われる小さな会社
佐藤元相 著 フォレスト出版

 ストーリーチラシをご存じですか? 同書では建築屋さんの事例でこの手法を紹介しています。新築工事が始まると、現場周辺に最初は挨拶だけの内容で社名も電話番号も記載しないチラシを配布します。その後も売り込みの内容は一切なく、チラシを書いている本人の個人的なことや、仕事に対する思い入れ、なぜこの仕事をしているのか等を綴ったチラシを定期的に配布しながら、近隣の方々とのコミュニケーションをはかり、最後に完成現場見学会のお知らせで完了。全部で6回ほど、その内容がストーリー仕立てになっているというものです。チラシの反響はあてにせず、周辺の住人(見込み客)と繋がることだけを目的にしています。「反響はあてにしない」と言いつつも、最後に見学会のチラシを配布したらすごい反響だったという、逆説的なオチがつきました。
 通常のチラシは、反響を上げるためにキャッチコピーを工夫したり、お客様の声や割引きクーポンを入れたりと定番の法則がありますが、それとは全く違ったやり方で大変興味深い内容でした。
 以前、今の会社の前身であるグループ会社の時、私は住宅部門にいたことがありました。「訪問回数が大事。とにかく訪問しろ」と毎日言われ、「迷惑だろうなあ…」と思いつつ呼ばれもしないのに見込み客のお宅への訪問を繰り返していました。その時に、この方法を知っていたらどんなに良かったことか。
 建築業以外にも様々な業種の事例が載っています。参考になると思います。ぜひ読んでみてください。