いつも情報交換をさせていただいているM松社長の営業車はテスラ(youtubeには動画がアップされていますので是非ご覧になってください)。米国のテスラモーター社の電気自動車です。購入の理由は「米国の最先端事情を肌で体感するのに最も有効だから」。通常、車はディーラーで買うのが当たり前ですが、テスラは、ディーラーが存在せず、なんとネットで購入するのだそうです。「車を購入するのに人(営業マン)が介在しないなんて!」初めて耳にした時は驚きました。

 購入後は、インターネットを介して常にシステムがアップデートされ、走行時のデータも常にサーバに送られビッグデータとして蓄積、テスラにフィードバックされるとのこと。国産の電気自動車もありますが、テスラはそもそも既存の概念を根本から変えてしまいました。

 テスラの事例と同じように、現在、米国では広く一般的な営業の手法も、今迄の概念から大きく変わりつつあるようです。今迄営業マンがやっていた仕事を、MA、SFA、CRM(※)等のセールステックと呼ばれる最先端の営業ツールにより、人の関わりを極力排除し自動化。このシステムで成果をあげているのだそうです。そうでなくても営業のプロセスを細分化して、それぞれのパートで担当者が付く仕組みが確立され、日本よりはるかに進んでいるというのに、さらにこれです。

 米国で起こっていることは、やがて日本にもその流れが来る。ひと昔前に大型ショッピングモールが米国に出現し、それが今や日本国内で身近な存在になっていることを見れば納得です。今の米国のショッピングモールの現状を見ると、これがやがて日本にも…と思うとゾッとしますが。

 日本でもセールステックが、徐々に広まっており成果を上げている企業も増えているということを、最近出版された本「営業はいらない」で、詳しく知ることができました。前回、このニュースレターでご紹介したクラウド会計は、経理の仕事を自動化するものでした。定型業務が多い経理の仕事ならともかく複雑な要素がからむ営業の仕事を自動化できるものなのか?本当に営業マンはいらないのか?本書を読み進めていく中で興味が尽きません。

 社会人になりたての頃、営業研修で「売って売って売りまくれー」と大声で気合いを入れていた時代が懐かしく思い起こされますが、同書の第1章「サラリーマンの不幸の根底には『営業』がある」では、この時代のビジネスモデルからいまだに脱却できない大企業の苦悩が紹介されており、もの悲しいものを感じました。時代に合わせて変化しなければ社員は不幸になってしまうということです。

第4章「営業マンはどこに向かうのか」第5章「営業マンを自由にする『小商い』のすすめ」は、自分が目指す方向性に自信を持たせてくれる内容で、おおいに共感を得ることができました。現在、来期の経営計画を立てているところですが、本書は大変参考になります。大変良いタイミングで良い本に出会うことができました。


MA(マーケティングオートメーション)マーケティング業務の一部を自動化するツール
SFA(セールスフォースオートメーション)営業活動の一部を自動化するツール
CRM(カスタマーリレーションマネジメント)カスタマーサポートやアフターサポートの一部を自動化するツール

営業はいらない
SB新書
三戸政和 著
830円+税