今、話題の書「スマホ脳」。もうお読みになった方も多いのではないでしょうか。世界的なベストセラーになるのも納得の内容です。本のカバーにはこんなことが書いてあります。

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本書のカバーから引用
平均で1日4時間、若者の2割は7時間も使うスマホ。
だがスティーブジョブスを筆頭に、 IT業界のトップはわが子にデジタルデバイスを与えないという。 なぜか?
睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存ーーー
最新研究が明らかにするのはスマホの便利さに溺れているうちにあなたの脳が確実に蝕まれていく現実だ。教育大国スウェーデンを震撼させ、社会現象となった世界的ベストセラーがついに日本上陸。
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 便利な機能がたくさん詰まったスマートフォン。今や生活の必需品となりました。私自身も四六時中スマホを手放せないというほどのヘビーユーザーではないにしても、朝起きてから寝るまでの間、やはりスマホはいつでも手元にあるのが現状です。

 ところで、どうも最近気になっていたことがあります。ひとつの事をやっていると同時に他の事もしてしまう。正確に言えば、同時にはできないので、その作業を途中でやめて他の事をしているのですが。あきらかに集中力が落ちているのです。まさにそのことを言い当てているのが本書の第4章でした。冒頭にはこんなことが書かれています。

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第4章 集中力こそ現代社会の貴重品 より引用
ここ数年複数のことを同時にやろうとしている自分に気づいたことはないだろうか。それはあなただけじゃない。私など、集中して映画を見るのも難しい。気づくとスマホに手を伸ばしているのだ。新しいメールは来ていないだろうか、映画のストーリーを追いながらスマホをだらだらとスクロールしてしまう。
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 本書によれば、私達は一度にひとつのことにしか集中できない。複数の作業を同時にこなしていると思っていても実際にやっていることは、作業の間をいったりきたりしているだけとのこと。まさにその通りでした。

 スマホの影響を避けるため、スマホをサイレントモードにしてポケットに入れ、見ないようにすれば良いかというと、これでもかなり影響があるようで、脳は無意識のレベルで関知し、スマホを無視することに脳の処理能力を使ってしまうのだそうです。その結果、集中力が発揮できなくなると。無意識レベルでの反応というところが驚異ですね。

 また、日頃からなんとなく感じていたことを立証してくれた部分もありました。それは紙の効用です。本書によるとノルウェーの研究者が小学校高学年のグループの半数に紙の書籍で短編小説を読ませ、残りの半分にはタブレット端末で読ませた結果、紙の書籍で読んだグループの方が、内容をよく覚えていたということです。同じ小説を読んで、です。
他にもSNSや、スマホと教育の関係等々、気になる事例がたくさん載っています。

 それでもみんな思うことは一緒。「そうは言ってもスマホを使わないというわけにもいかない」ではないでしょうか。
本書の最後には「スマホとどう付き合っていけば良いか?」その具体的なアドバイスが紹介されているのが大きな救いです。まだお読みになってなければぜひ読んでみてください。